「LALIQUE（ラリック）」社は1926年、ルネ・ラリックによってパリに設立されました。創立者ルネ・ラリックは、アール・ヌーヴォーの宝飾工芸で「モダン・ジュエリーの先駆者」とうたわれ、その後ガラス工芸に転向してアール・デコの代表的ガラス作家となった工芸家。グラスをはじめ、フレグランスやキャンドル、インテリア、オーナメント、アクセサリーなど、そのハンドメイド技術から生み出されるガラスには全ての人を魅了するアートな美しさとインスピレーションがあります。
20世紀初めにフランス・アルザス地方、ヴィンゲン=シュール=モデールに工場を建設して以来、「LALIQUE」はさまざまな加工技術を開発し、優れた職人達を育ててきました。クリスタルを溶かす坩堝（るつぼ）作りにさえ専門の職人がいるほどの徹底したハンドメイドの姿勢は今日なお守り続けられています。グラス1客といえども、実に10数人の手を経て作り上げられています。
「LALIQUE」のクリスタルウェアは、ルネ・ラリックの時代から、約1世紀にわたって高い芸術性をそなえたデザインと、それを支える熟練職人の匠の技に支えられてきました。動物や植物、女性像など、自然の美を題材としてフロステッドといわれる艶消し技法を使ったレリーフによる装飾表現にその特徴が見られます。ひとつひとつが職人のマウスブロー（口吹き）によって作られる「LALIQUE」のグラス。注がれた瞬間に透明感をおびるフロステッド・クリスタルの荘厳たる美しさと繊細なリムのほどよい口当たりは、お使いになって初めて実感していただけるでしょう。